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相続登記はオンライン申請がおすすめ!手順・メリット・注意点を徹底解説!

2022.09.02 相続登記

この記事を監修したのは、

代表 池村 英士

所属 司法書士法人みどり法務事務所 愛知県司法書士会 会員番号 第2213号 認定番号 第1001075号 資格 司法書士

相続により不動産の名義を変更する場合には、「相続による所有権登記(相続登記)」をします。しかし「遠方に住んでいる」「平日に仕事を休めない」など、法務局へ出向くのが難しいという方もいらっしゃるでしょう。

法務局へ行くのが難しい方におすすめなのが、自宅で相続登記の申請をできる「オンライン申請」の利用です。本記事では、オンライン申請の手順や注意点を詳しく説明していきます。

相続登記のオンライン申請を検討している方は、参考にしてください。

相続登記をオンライン申請する流れ

オンライン申請の手順を詳しく説明する前に、まずは全体の流れを簡単に確認しておきましょう。

  1. 事前準備
  2. 申請情報の作成
  3. ファイルの添付
  4. 電子署名の付与
  5. 申請情報の送信
  6. 登録免許税の納付
  7. 添付情報・書類の提供
  8. 登記完了

申請を滞りなく進めていくためにも、事前準備や申請の手順について本記事でしっかりと確認しておきましょう。

相続登記のオンライン申請するメリット

オンライン申請の手順を説明する前に、まずは相続登記をオンライン申請するメリットについて説明しておきましょう。

相続登記をオンライン申請するメリットは、次の4つです。

➀法務局へ出向く必要がない

相続登記を行う際には、不動産所在地の管轄法務局に出向いて申請をする必要がありますが、オンライン申請では法務局へ行くことなく、自宅いながら申請が可能です。

遠方に住んでいて管轄法務局へ出向くのが難しい方や、平日に仕事をしている方にとっては大きなメリットと言えるでしょう。

②平日の8時30分〜21時まで申請できる

法務局の開庁時間は平日8時30分から17時15分までですが、オンライン申請を行う場合には平日8時30分から21時まで申請をすることができます。

開庁時間外(17時15分以降)に送信した申請は翌開庁日の受付となりますが、21時まで申請できるので日中働いている方も帰宅後の手続きが可能です。

➂申請書に不備があってもオンライン上で補正できる

提供した申請書に不備があったとき、窓口や郵送申請の場合は再度法務局へと出向く、または申請書を再度送ることになるので手間や郵送料がかかります。

一方で、オンライン申請の場合はソフトを通じて補正通知が届き、オンライン上で補正をすることが可能です。自宅に居ながら補正を行えるのも、オンライン申請のメリットと言えるでしょう。

ただし、遺産分割協議や戸籍謄抄本のような添付書類に不備や不足があった場合には、原則として申請受付日を含めて3日以内に法務局の窓口に書類を提出しなければなりません。

④登録免許税の支払いをオンラインでできる

窓口や郵送で登記申請をする場合には、登録免許税の納付は現金または収入印紙で行い、「登録免許税納付用紙」に領収書や印紙を貼付して法務局に提出します。

一方でオンライン申請の場合には、インターネットバンキングやモバイルバンキング、ATMを利用しての電子納付が可能です。電子納付を選択すれば、法務局へ出向くことなく納付をすることができます。

相続登記をオンライン申請するときの準備物と必要書類

相続登記をオンライン申請する際には、申請前に道具や書類を手元に準備しておく必要があります。添付書類が不足していた場合には再提出しに法務局へ出向くことになるので、漏れがないように準備しておきましょう。

必要な道具

 まずは必要な道具を確認していきましょう。

  • パソコン
  • マイナンバーカード
  • ICカードリーダライタ

オンライン申請を行うためにはパソコンの用意が必須であり、パソコンのOSはWindows8.1または10が推奨されています。なお、申請用総合ソフトはMac OSには対応していないため、Macからの申請はできません 。

また、オンライン申請では電子署名の付与・電子証明書の添付が必要になるので、電子証明書入りのマイナンバーカードとICカードリーダライタも必要です。

ICカードリーダライタは、家電量販店やネット通販で探すと2,000円前後で購入できます。購入の際には、必ずマイナンバーカードに対応している機器を選びましょう。

必要な書類と取得場所

相続登記の申請に必要な書類は「郵送・窓口・オンライン」のいずれの方法でも違いはありません。申請に必要な書類と取得場所を見ていきましょう。

必要書類

取得場所

被相続人の出生から死亡までの戸籍(除籍)謄本・改製原戸籍

被相続人の本籍地(過去の本籍地も含む)の市区町村役場

被相続人の住民票の徐票

被相続人の最終住所地の市区町村役場

相続人全員の戸籍謄本

相続人のの市区町村役場

不動産取得者の住所地の市区町村役場

不動産取得者の住民票

相続不動産の固定資産評価証明書

不動産所在地の市区町村役場

(東京23区の場合は都税事務所)

 

固定資産評価証明書の取得場所は自治体によって多少異なりますが、基本的には政令指定都市であれば固定資産の所在する区の区役所、政令指定都市以外の場合は市町村の役場です。

なお、東京23区の場合は取得場所が都税務署になりますが、対象の不動産がある区以外の都税務署でも取得できます。

申請にあたって必ず用意する書類は上記の通りですが、分割方法によっては追加書類が必要になります。

  • 遺産分割協議:遺産分割協議書・相続人の印鑑証明書
  • 法定相続分による相続:必要書類のみ
  • 遺言による相続:遺言書

繰り返しにはなりますが、書類が不足していると法務局へ出向く手間が生じます。申請前には、必要な書類がすべてそろっていることを必ず確認しておきましょう。

相続登記をオンライン申請するときの事前準備 

 必要な道具や書類をそろえたら、申請の事前準備をしていきましょう。事前準備は以下の4ステップです。

1.必要な道具や書類を集める

前項で説明した、必要な道具・書類を集めておきましょう。書類は申請後に提出するので、漏れがないように集めておいてください。

2.申請用総合ソフトをインストールする

相続登記をオンライン申請するためには、申請専用のソフトをインストールする必要があり、行政が無料で提供しているソフトと市販のソフトの2種類あります。

行政が無料提供しているソフトを使う場合には「登記・供託オンライン申請システム(通称:登記ねっと) 」へアクセスし、申請者情報の登録を行ってから申請用総合ソフトをインストールしてください。

出典:「登記・供託オンライン申請システム 登記ねっと供託ねっと

市販のソフトの場合は民間事業者が開発したソフトを使用することになり、ほとんどのソフトが有料です。使い勝手がいいというメリットはありますが、専門家向けとして作られているので1度きりの申請であれば行政が提供しているソフトでも十分対応できます。

3.マイナンバーの情報を登録する

マイナンバーカードで電子証明を行う場合には、申請用総合ソフトにあらかじめマイナンバーの情報を登録しておきましょう。

ICカードリーダライタのドライバをパソコンにインストールし、申請用総合ソフトからマイナンバーカードの情報を登録します。

4.相続関係説明図を作成する

オンライン申請をする際には「登記原因証明情報」を送信する必要があり、戸籍謄抄本や遺産分割協議書などを電子データ化しなければなりません。

しかし、これらの書類をすべて電子化するにはとても手間がかかるので、「相続関係説明図」を作成しておきましょう。

相続関係説明図は、被相続人を中心として相続人の人数や続柄を記した家系図のようなものです。相続関係説明図を作成してPDF化して送信すれば登記原因証明情報を提供したことになるので、書類をスキャンする手間が省けます。

相続登記をオンライン申請する手順

オンライン申請の事前準備が完了したら、いよいよオンライン申請をしていきます。相続登記をオンライン申請する手順は、以下の4ステップです。

1.オンライン申請書を作成する

申請用総合ソフトを起動させて、申請書を作成していきましょう。相続登記は「所有権移転」になるので、権利に関する登記を行います。

  1. メニュータブから「申請書作成」のボタンをクリックする
  2. 申請様式一覧の中から「登記申請書(権利に関する登記)(4)所有権移転(相続)【署名要】」を選択する
  3. フォーマットに従い、申請情報の各項目を入力する

不動産の表示を入力する方法には「オンライン物件検索」「物件情報直接入力」がありますが、入力ミスを防ぐためにもオンライン物件検索での入力をおすすめします。

申請書作成画面で入力した情報は「登記記録(登記簿)」に反映されるので、入力ミスがないように慎重に入力し、申請前に間違いがないか必ず確認しておきましょう。

2.ファイルを添付して電子署名をする

申請書を作成し終わったら、次の手順でファイルの添付と電子署名をしていきます。

  1. メニュータブから「ファイル添付」のボタンをクリックする
  2. 事前準備で作成した「相続関係説明図」を添付する
  3. メニュータブから「署名付与」のボタンをクリックする
  4. 申請情報に電子署名の付与を行う
  5. 申請情報をプレビュー表示し、入力内容に誤りがないか確認する

相続関係説明図を添付し忘れたり入力の誤りがあったりすると補正が必要になるので、申請前にプレビュー画面から入力内容の確認をしておきましょう。

3.申請データを送信する

申請書の内容に誤りがないことを確認したら、入力した申請データを送信します。メニュータブから「申請データ送信」のボタンをクリックして、申請情報を送信してください。法務局で申請受付されると「受付確認」ボタンが表示されます。

受付確認のボタンが表示されないときは、更新ボタンを押して表示画面を更新してみましょう。画面更新をしても受付確認が表示されない場合には、少し時間をおいてから再度更新をしてみてください。

申請者情報登録の際にメール受信設定を行っている場合には、メール案内が届くのでメールからも処理状況を確認できます。

4.受付内容を印刷する

受付確認ボタンをクリックすると、受付年月日・受付番号・申請情報などが記載された「受付のお知らせ」が表示されます。受付年月日と受付番号は申請した登記を確認するために必要になるので、念の為印刷しておきましょう。

ここまでの4つが、オンライン申請の一連の流れです。

相続登記をオンライン申請した後の流れ

相続登記のオンライン申請後には、次の3つの作業をしておく必要があります。

1.登録免許税を納付する

登録免許税の納付義務がある場合には、次のいずれかの方法で登録免許税を納付します。

ただし、令和7年(2025年)3月31日までは対象不動産が100万円以下の土地である場合は、登録免許税が免税となります。その場合は登録免許税の納付義務はありません。

  • 現金納付
  • 収入印紙での納付
  • 電子納付

それぞれの納付方法を見ていきましょう。

現金納付

金融機関や税務署で現金納付して領収書を受け取り、「登録免許税納付用紙」に貼付して法務局に提出する

収入印紙での納付

法務局や郵便局の窓口で収入印紙を購入し「登録免許税納付用紙」に貼付して法務局に提出する

電子納付

申請から2日以内にインターネットバンキング・ATM・モバイルバンキングのいずれかの方法で申請用総合ソフトから納付処理を行う

 

納付方法の中で自宅にいながら手続きができるのは「電子納付」のみなので、オンライン上ですべての手続きを済ませたいという方には電子納付をおすすめします。

電子納付の手順を見てみましょう。

  1. 申請情報一覧にある「納付」ボタンをクリックする
  2. 電子納付画面の情報を確認する
  3. インターネットバンキング・ATM・モバイルバンキングのいずれかの方法で納付処理を行う

インターネットバンキングやモバイルバンキングを利用するためには、バンキング口座が必要です。電子納付を希望する方は、申請前にバンキング口座を開設しておきましょう。

2.添付書類を持参または郵送する

事前準備で集めた書類と相続関係説明図を、申請受付日を含めて3日以内に法務局へ持参または郵送で提出します。郵送で提出する場合には、郵送記録が残せる「書留」や「レターパック」を利用しましょう。

郵送する手順を説明します。

  1. 申請用総合ソフトから「書面により提出した添付情報の内訳表」を印刷する
  2. 内訳表の押印欄に、認印を押す
  3. 内訳表を表紙にし、添付書類をホチキスやクリップでまとめる
  4. 必ず3日以内に到着するように送付する

申請情報や添付書類に不備や不足がなければ、申請から1〜2週間で登記が完了します。添付書類の中で原本の返却を希望する書類がある場合には、書類のコピーを取ってからコピーの端に「右は原本と相違ありません」と記載し、その下に記名・押印して原本と一緒に提出すれば、原本は登記完了後に返却されます。これを「原本還付請求」と言います。

3.返送書類を受領する

登記が完了したら、最後に登記識別情報通知と登記完了証を受け取ります。書面とデータの2種類の方法で受領することができます。

登記識別情報は不動産の所有者であることを証明する重要な書類なので、パソコンの故障やデータの消失に備えて、データと書類の両方での保存をおすすめします。書面で交付を受ける場合には、添付書類を送付する際に切手を貼付した返信用封筒やレターパックなどを同封してください。

相続登記をオンライン申請するときの注意点

相続登記のオンライン申請はとても便利ですが、いくつか注意点があります。ここではオンライン申請をする際の注意点を確認しておきましょう。

送付・納付期限に注意する

オンライン申請をする場合には、送付・納付期限に注意してください。添付書類の提出期限は「申請受付日を含めて3日以内(必着)」であり、登録免許税の納付は「申請受付日を含めて2日以内」です。期限を過ぎると申請が却下される可能性もあるので、必ず期限内に提出・納付をしてください。

補正は期限内に行う

申請書に不備がある場合には、申請用総合ソフトを通じて「補正のお知らせ」が届きます。補正には期限が設けられており、期限を過ぎると申請が却下される恐れがあるので注意が必要です。

申請状況を申請用総合ソフトやメールなどで確認し、申請後の補正通知に気を付けておきましょう。補正の通知が届いたらできるだけ早く対応し、期限内に補正ができない場合には法務局に相談してください。

まとめ

相続登記のオンライン申請は自宅にいながら登記の申請ができるので、法務局へ出向くのが難しい方にとってメリットが大きいです。

しかし、オンライン申請の場合は自宅で全ての作業を行うため、パソコン操作が苦手な方や初めて申請を行う方は難しいと感じるかもしれません。本記事で手順を確認して「自分ではできそうにない」と感じたのなら、司法書士に相談するのも一つの方法です。

司法書士に依頼すれば、費用がかかったとしても手続きや補正の手間が省けます。相続登記で心配に思うことがある方は、まずは司法書士事務所に相談してみてはいかがでしょうか。司法書士法人みどり法務事務所でもご相談を受け付けておりますので、お問合せください。

この記事を監修したのは、

代表 池村 英士

所属 司法書士法人みどり法務事務所 愛知県司法書士会 会員番号 第2213号 認定番号 第1001075号 資格 司法書士

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