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相続税の基礎控除とは?計算方法や相続税が必要ないケースを紹介!

2022.09.02 相続税・贈与税 相続税の基礎控除とは?計算方法や相続税が必要ないケースを紹介!

この記事を監修したのは、

天満 亮

所属 税理士法人ブライト相続 資格 税理士、行政書士

会計事務所勤務(約8年)、相続専門の税理士法人勤務(約7年)、相続専門の税理士法人設立(2019年~)

相続が発生したら、相続税がいくらかかるか不安に感じる方もいらっしゃるでしょう。相続に不動産が含まれる場合は、2024年4月1日より相続登記が必須となるため、より正確な税額の計算が求められます。しかし、必ずしも相続時に相続税が発生するわけではありません。相続財産が多くあると相続税を支払う必要がありますが、基礎控除の範囲内に収まる場合には相続税を支払わずに済みます。

この記事では、相続税の基礎控除の概要、計算方法、基礎控除以外の控除についてご説明します。

相続税の基礎控除とは?

相続税は、相続財産が多くある場合に発生する税金です。ただし、相続財産が基礎控除額の範囲内に収まる場合、相続税は発生しません。基礎控除の金額は法定相続人の人数によって異なります。

基礎控除の計算方法

ここでは、基礎控除の計算方法をご説明します。

基礎控除の計算式

基礎控除の計算式は下記の通りです。

【3,000万円+(600万円×法定相続人の人数)=相続税の基礎控除額】

例えば、法定相続人が配偶者と子供2人のケースで考えてみましょう。法定相続人は3人なので、4,800万円が相続税の基礎控除額です。

【3,000万円+(600万円×3名)=4,800万円】

このケースでは、課税対象の相続財産評価額が4,800万円を超えると相続税の支払いが必要になります。

相続税の対象は現預金だけではなく、不動産なども含みます。

例えば、不動産の価値が高い物件を保有している場合、その評価額が基礎控除の金額を超える場合には相続税がかかることになるので注意が必要です。地価が高い都心に物件を保有している場合、不動産の評価が上がり相続税の支払い対象になる場合があります。

なお、基礎控除の金額は平成27年に変更になりました。平成26年12月31日以前の基礎控除額は下記の通りです。

【5,000万円+1,000万円×法定相続人の人数=相続税の基礎控除額】

この通り、基礎控除の金額が大幅に減ったことにより、相続税の対象者になる人が増加傾向にあります。

法定相続人とは

相続税の基礎控除額を算出するためには、法定相続人についての理解も必要です。法定相続人とは、民法で定められた相続財産を相続できる権利を持つ人のことです。

配偶者以外で法定相続人になる人は、被相続人の血族に限られます。被相続人の配偶者が存命の場合、配偶者は必ず法定相続人になります。なお、内縁の妻、夫は配偶者ではないので法定相続人にはなれません。配偶者以外の法定相続人には相続順位が定められています。

第1順位:子供、代襲相続人(直系卑属)

第2順位:親、祖父母(直系尊属)

第3順位:兄弟姉妹、代襲相続人(傍系血族)

● 第1順位で相続するケース

例えば、配偶者と子供が2人いるケースでは、配偶者と子供2人が法定相続人です。胎児がいる場合も、すでに生まれている子供と同様に法定相続人となります。

また、被相続人の子供がすでに亡くなっていても、その子供(被相続人から見ると孫)がいる場合は代襲相続ができます。配偶者と子供が1人、すでに亡くなった子供の子供が2人いる場合、配偶者と子供1人、代襲相続する孫2人が法定相続人です。

● 第2順位で相続するケース

配偶者との間に子供や孫がおらず、被相続人の両親が健在の場合、法定相続人は配偶者と被相続人の両親3人です。また、被相続人の両親は亡くなっており、その親が存命の場合には被相続人から見た祖父母が法定相続人になります。

● 第3順位で相続するケース

配偶者との間に子供や孫がおらず、被相続人の両親や祖父母が亡くなっている場合、配偶者と被相続人の兄弟姉妹が法定相続人です。また、兄弟姉妹が亡くなっている場合でも、姪・甥がいるのであれば代襲相続できます。

● 配偶者がいないケース

死別や離婚により被相続人の配偶者がいない場合、相続順位の上の人が1人でもいれば、その順位の人が法定相続人となります。

例えば、配偶者はすでに亡くなっており、子供が2人いる場合には子供2人だけが法定相続人です。被相続人の両親が存命でも法定相続人にはなれません。

基礎控除を確定するためには法定相続人を確定させる

基礎控除を確定するためには、法定相続人の人数を確定させる必要があります。

例えば、前の配偶者の間に子供がいる場合、その子供も法定相続人です。家族も知らない法定相続人が存在する可能性もあるので、相続が発生したら被相続人の出生から亡くなるまでの戸籍謄本を確認して法定相続人を確認する作業から始めます。遺産分割協議が終わってから新たな法定相続人の存在が分かれば、遺産分割協議をやり直す必要が出てきてしまうので慎重に行わなければいけません。

なお、被相続人に実子がいる場合は、養子のうち1人までが法定相続人です。被相続人に実子がいない場合は、養子のうち2人までを法定相続人に含めます。あくまでも相続税の計算上の法定相続人の人数が「1人まで」、「2人まで」、という意味ですので、その点は誤解の無いようにしてください。養子縁組それ自体の人数制限はありません。

法定相続人の人数が確定すれば、基礎控除の額も決まります。

基礎控除以外の相続税を軽減する方法

相続財産が多く基礎控除の範囲に収まらない場合、事前に対策をすることで相続税の負担を軽減できる可能性があります。ここでは、相続税の基礎控除以外の相続税を軽減する方法についてもご説明します。

配偶者の税額軽減

配偶者の税額軽減を利用すれば、相続財産の1億6000万円または配偶者の法定相続分相当額までは相続税はかかりません。つまり、被相続人から配偶者へ相続財産を相続するケースで配偶者が相続税を支払うケースは、ほとんどないのです。

ただし、この制度を利用する場合、2次相続まで相続全般を見て考える必要があります。2次相続発生時には、法定相続人の人数も減り、それによって基礎控除額も減ってしまうからです。2次相続で損する可能性があるのであれば、配偶者の税額軽減を利用して配偶者に相続を集中させるのはおすすめできません。

小規模宅地等の特例

小規模宅地等の特例を利用すると、不動産の相続税の評価額を大きく落とすことができます。小規模宅地等の特例が使えるのは、被相続人が住んでいた宅地、被相続人が事業を営んでいた宅地、賃貸用にしていた宅地の3種類です。減額割合は最大80%で、節税効果が高い制度です。小規模宅地等の特例を利用したい場合、被相続人となる人が生前に対策をする必要がある場合もあります。

暦年贈与の活用

暦年贈与は、1年あたり受贈人1人に対して110万円までの贈与が非課税でできる制度です。暦年贈与を繰り返すことで、相続財産を圧縮できます。

例えば、財産を保有している人に孫が4人いる場合、1年で100万円ずつ10年にわたり暦年贈与すれば、相続財産を4,000万円減らすことが可能です。ただし、暦年贈与は相続時精算課税制度と併用できないので注意しましょう。

生命保険の活用

生命保険は、500万円×法定相続人の人数分まで非課税です。そのため、被相続人が生命  保険を生前に契約していれば、基礎控除と合わせた金額が課税財産から差し引かれます。

例えば、法定相続人が3人で生命保険が500万円ずつかけられている場合、基礎控除が4,800万円に加えて生命保険1,500万円分までならば非課税で相続できます。

まとめ

相続税は、全ての相続で発生するわけではありません。相続財産が基礎控除額を上回る時にのみ発生します。基礎控除額は、法定相続人の人数により異なり、法定相続人が増えるほど基礎控除額は増えます。基礎控除額を確定させるためにも、誰が法定相続人になるのかをきちんと確認しましょう。

基礎控除以外には、配偶者の税額軽減制度も活用できます。この制度を利用すれば、ほとんどのケースで配偶者は相続税を支払わずに相続できるでしょう。また、被相続人が存命のうちに対策が必要ですが、小規模宅地等の特例、暦年贈与、生命保険などを活用することで相続税を軽減できます。相続財産が多く、基礎控除を超える可能性がある場合には、早めに対策をしておくのがおすすめです。

この記事を監修したのは、

天満 亮

所属 税理士法人ブライト相続 資格 税理士、行政書士

会計事務所勤務(約8年)、相続専門の税理士法人勤務(約7年)、相続専門の税理士法人設立(2019年~)

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